文明通信2019年6月号
「ミュージックジャンプ岩崎さんを偲ぶ」
ほぼ毎日顔を合わせていた人が亡くなるのはやはり辛いものでして、当店から徒歩10秒のところにあった楽器屋「ミュージックジャンプ」の岩崎さんが突然亡くなられて2週間ほど経ちますが、未だに実感がわきません。
ミュージックジャンプがまだ平川町にあった頃にギターの修理をしてもらったことがあり、その後六角橋商店街しかも当店の超近隣に移転してきた時は狂喜乱舞したものです。
「商店街」という場所は何でも揃っているから有り難い、と言い切る前に個人的に不可欠なのがCD屋と楽器屋の存在であり、これらが無いとやはりどこか私には不便で、
そんな中、ミュージックジャンプの六角橋への移転は私だけではなく、多くの六角橋ミュージシャン達の大歓迎を受けました。過去のある月の第四金曜弾き語りの時の話です。
私はギターのシールド(アンプにつないで音を増幅させるためのコード)をいつも店内に置きっぱなしのはずがその日に限って家に持って帰っていて忘れてきたことがありました。家に取りに帰る時間はもうありません。そんな時に店をいったん閉めるでもなく、営業中(笑)そのままシールドを買いに行けた時は本当にミュージックジャンプ万歳だと思いました。店の魅力はなんといっても店主岩崎さんのキャラで、六角橋ミュージシャンをはじめ、神大音楽サークルの人々その他多くの若者たちから本当に慕われていました。例えば「ムッシュかまやつひろしさん」や「加山雄三」さんなどもそうなのですが、多くの若いミュージシャン達から慕われている存在のように、これは簡単に真似できるものではない本人のキャラによるところが大きいもので、
今私がここで言わんとしていることはきっと岩崎さんシンパの人々は大きく頷いてくれると信じています。以前とあるメディアのインタビューで岩崎さんが「好きなアーティストはヴァンヘイレン」って答えていた時は「え?いや、岩崎さん、それちょっと無理してないですか?(笑)」と正直思った直後すぐに「あ!【JUMP(※ハードロックバンドが出したポップな曲で大ヒットを記録)】か!」と気づいて爆笑し、そのことを岩崎さんに話すと「あれはオレのテーマソングだから」と返ってきてもう岩崎さん最高だと思いました。
よく六角橋商店街で古くからお店を営まれている店主の魅力を表すフレーズとして「義理人情に厚い」というのがありますが、これを具体的実例的に言うならば、それはまさに「例えば岩崎さんのような人のこと」と言っていいと思います。
私のもとにはジャンプで直してもらったギター(エレキ、アコギとも)、買ったシールド、弦、ピック、カポ等、たくさんの現役進行形のグッズで溢れています。
私も含め多くの連中がまだ悲しみにくれる日々ではありますが、空の上では「いつまでもメソメソすんなよ」と高らかに笑ってるような気もします。
空の上で再び一緒になれた奥様と共に・・・。
六角橋ミュージシャンの一人 あかざわ さとる
おじゃ丸の他店おじゃまします
「EIMEKU」
わが町にある飲食店と雑貨屋さんは一様に仲が良く、相互に行き来し、共通のお客さんも多く、共存共栄のためにもそれは大変喜ばしいことであります。白楽周辺の飲食店及び雑貨屋さんを中心とした「白楽ぶらぶらマップ」というものもありまして珈琲文明内外でも設置しておりご自由にお持ち帰りいただけます。
さて、今回ご紹介するのはこのマップにも載っています「EIMEKU(エイメク)」さんです。先日、EIMEKUのスタッフの方が当店にいらしてくださり、店内の写真を撮り、取材をし、それをインスタグラムにあげてくださいました。
ただし、今回はそれへのお礼、お返しというわけではなく、仮にそういうことがなかったとしても遅かれ早かれ必ずEIMEKUさんのことは当紙面でも取り上げたいと思ってたところなのでこの度私も取材訪問に行って参りました。
以前私はお客さまからここの商品をプレゼントで頂戴したことがあるのですが、
「【GIFT】がテーマのヨーロッパ買付アイテムがならぶセレクトショップ」というようにどれも本当にセンスが良く、手にした時は少し体温が上がるほど嬉しくなりました。
実を言うと私は小物アクセサリー等の装飾品を身に着ける習性がまるでなく、帽子も時計もしない、およそ「お洒落」というものに興味関心が薄い人間なので、この手のお店を私のような人間がどのように評してよいものか悩むところなのですが気にせず正直な本音だけをここに表したいと思います。訪問の際にはスタッフの瀬古さんの丁寧なガイドによりアイテムのひとつひとつを見せていただきながらやはり体温が上昇するのを感じました。
とりわけ思ったことが、それら小物や洋服や時計などが設置されているその「置き場」、「器」がとにかくセンスが良いのです。店内全体が「シック」で落ち着いていて、
それでいて単に「地味」ということではなく一つ一つのアイテムに主張もさらにはストーリー性すら感じました。アンティークな机や椅子、さらに洋服を吊るしている大きな流木のようなハンガーに至るまで、商品のディスプレイや器、枠組みのいちいちが本当にツボでした。今こうして私が述べたものをただ読むよりも実際の商品の様子、画像を直接見たほうが絶対に良いので、珈琲文明ホームページ内の私のブログ(マスターの日記)やフェイスブックページ、およびインスタグラムで実際の写真をたくさんあげあげておきますのでぜひそちらをご覧ください。今回の訪問で今更ながら気づいたことが、「二階にも店舗がある」ということです。二階は洋服や靴などが充実しています。二階の存在に気づいていない人も多いかと思いますのでぜひ二階にあがって行ってください。
珈琲文明とEIMEKUさんの間には共通のお客さんがたくさんいらっしゃるという事実(ロバート・ハリスさんなどは良い例です)や、同じ雑誌の同じ趣旨の特集記事で取り上げられることも多いという事実は昔から嬉しく思ってましたが、お互いに水曜日が定休日というのが難点でして(笑)双方なかなか訪問しあえないでいましたが、お客さんにとっては水曜を避ければ良いという意味ではわかりやすいので、ぜひEIMEKU~珈琲文明コースをこれからもよろしくお願いします。
〈EIMEKU〉白楽100-11-105 Tel.045-434-8038
営業時間12時~21時(日曜祝日は12時~20時)水曜定休。
www.eimeku.com