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2024-03-06

文明通信2024年3月号

「時計入院中です・・・」

珈琲文明のシンボルといえば「ガス灯(もどきの外灯)」と「壁掛けボンボン時計」ですが、この「壁掛けボンボン時計」がこの度とうとう壊れました。
2007年の創業以来頑張ってくれましたが、♪百年休まずにチクタクチクタク ということでもなく、例えば地震が来た時などは「おい!誰だ揺らすのは!オレは誰の指図も受けねぇ、頭きた、止まってやる!」と思ってるかは知りませんが、案外振り子も脆弱でありすぐ止まりました。でも手で振り子を揺らすとまた機嫌良くなり動き出していたものなのですが、この度は本当に動かなくなりました。10年ほど前に一度動かなくなったことがあったのですが、徒歩10秒の「ファイヤーキッズ」さんに駆け込み、本来は腕時計専門のところ例外として直してもらったことがありました。今回も真っ先にファイヤーキッズに行ったところいろいろ体制も変わり当時いた職人さんもいなくなってしまったとのことで御徒町にある専門店を紹介してもらいました。以下その後の展開をダイジェストでおおくりします→
・御徒町の専門店では「ゼンマイ式はちょっとやってませんね。大阪に○○という人が個人でやってるお店があるんで○○で検索するとやっています」とのことで調べてみるとそこはやはり腕時計専門だった。
・ネットで「職人さんが大勢集うサイト」のようなものがありそこに一斉に見積もりをすることが可能ということでこれは期待大!喜び勇んで申し込む→5社くらいから回答があるも全てが「部品がないため対応できません」とのこと。
「部品がない」!?さすがSEIKOの前身「精工舎」の時代の時計・・・。
もはや万策尽きたか!?と途方に暮れていたところでふと思い出したのが、そもそもこの時計を購入したアンティークショップのことでした。
東北沢にある「山本商店」が17年前に購入したこの時計の故郷でした。
17年も経つとそもそもそのお店が現在も営業しているのかも怪しいので調べてみるとしっかりと健在で、問い合わせてみると至極当たり前のように「大丈夫ですよ」と言われました。頼もしい!逞しい!素晴らしいぞ山本商店!と喜び勇んで実に17年ぶりに東北沢にブツを持ち、一路東北沢まで行っててまいりました。
そんなわけで文明壁掛けボンボン時計は只今生まれ故郷にて入院療養中であります。
間もなく退院しくるのでその際はまた見守ってください。
※「山本商店」に関しては裏面で詳しく紹介します

珈琲文明 店主 赤澤 智

~おじゃ丸の他店「お邪魔しますのコーナー~
「山本商店(東北沢)」

「17年も経つとそもそもそのお店が現在も営業しているのかも怪しい」と思った自分が恥ずかしくなるほどに、そのお店(山本商店)は当たり前のようにそこにありました。
聞けば創業は1945、現在で三代目だそうです。
下北沢ではなく東北沢という駅に降り立ったのも17年前の一度切りでして、当時の記憶も何も残っていなかったのですが、山本商店に到着するとみるみるうちに思い出がオーバーラップしてきました。まだ何も始まっていない不安でしかない珈琲文明創業前夜のあの心持ち、肌感覚と共にこのお店の記憶も一気に蘇りました
骨董品好きにはとにかくたまらない、店全体が宝箱のようなお店です。
横浜からはちょっと遠いですがぜひとも一度行ってみてほしいお店です。
【アンティーク山本商店】世田谷区北沢5-6-3 電話03-3468-0853
営業時間 11時~19時(月曜定休)
※最寄り駅は「東北沢(徒歩6分)」ですが「下北沢」や「笹塚」からも歩ける距離ではあります。

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