文明通信2025年7月号


「バリスタが心掛けるべき最重要事項は計量計測」
私が「コーヒー教室」の中で喋る際に必ず言うようにしていることがあります。
それは「美味しいコーヒー」には3つのポイントがあり、それは・・・
① 生豆のクオリティ
② 焙煎技術
③ 淹れ方
の3つであります。
そしてその重要度は「三つはバランス良く均等に重要」などと言うつもりは全く「なく」て、圧倒的に①が重要でその次に②、その物凄~く後に③が続くと考えています。
これは「バリスタ(ここではとにかく「コーヒーを淹れる人」という広義の意味で)」を舐めてるわけでも蔑んでるわけでもなく①と②(特に①)がとにかく最重要なのであるということが私は言いたいのです。
お肉料理に例えてみます。
しかもこのお肉は焼いたらソースも何もつけずに食べてもらうという料理と仮定してください。
何が重要でしょうか?まず何より肉そのものの品質ですよね。
そしてその次に焼き方(レア、ミディアム、ウェルダン等)ですよね。
その後塩もソースも付け合わせも無くそのまま提供するのです。
カフェや喫茶店でコーヒーを淹れるという行為はまさにこれと同じといえます。
塩やソースはコーヒーでは「砂糖やミルク」とするとバリスタがすべきことはいったい何なんだ?と思うほどです。
コーヒー豆以外に必要なのは「お湯」くらいであります。
ここでもう一度自問自答してみます「バリスタがすべき最も重要なことは何?」。
それはズバリ「計量、計測を常に一定にする」であります。
豆そしてお湯の量、そしてお湯の温度、豆の挽き目、抽出時間といったものをしっかり守ることでありまたそれが全てであるとも思います。
さて、そんなこと言っておきながら私はこれまで創業から18年間ずっと1g単位の量りを使用してきました。
1gの差は相当大きく、例えば一般的な標準として1杯のコーヒーに10gの豆を使用するという(私から言わせると根も葉もない根拠ですが)定説がありますが10gの中で1gの違いは実に10%というとんでもない違いになります。
そしてそれはお1人分に対して23gの豆を使用している当店でもやはり1gの差は大きいと言わざるを得ない為とにかくしっかり量ってきました。
ただ量りの中にはもっと細かく0.5g単位のものもあるわけでより正確な計量が可能となるためこの度、遅ればせながら当店で0.5g単位の量りを導入しました。
これまで実際には22.9gのものも23.9gも23gの表示になっていたのかもしれず、22.9gのものと23.9gのものでは実に1gの開きが出てこれは全く正確なものではないことに今更ながら気づいたのです。
19年目に入った珈琲文明、これまで以上に計量計測は細かくしっかり行っていく所存であります。
赤澤珈琲研究所 所長 赤澤 智
~拙著「世界一わかりやすい珈琲の本」が重版4刷目となり再登場しました~
店内で閲覧及び購入可能です(1冊550円※尚、拙著「人生に行き詰まった僕は、喫茶店で答えを見つけた(1760円)」と同時購入の方は両方で2千円というお得なセールもやっており、これは過去に既に「人生に~」を購入された方にも適応されます※その場合は「世界一~」の本を240円で販売ということになります)。
どんな本なのかというのをお知らせするべく目次をそっくりここに載せますね。
一粒目「世界一簡単なおいしい珈琲の見つけ方
二粒目「酸っぱい珈琲が人気ない理由」
三粒目「おいしさの公式」
○ホット一息 一杯目「世界一飲む国民」
四粒目「もうだまされない!珈琲豆のからくり」
○ホット一息 二杯目「ベートーベンは几帳面」
五粒目「質の高~い豆」
六粒目「四番でピッチャーでキャプテンのヒーロー」
○ホット一息 三杯目「珈琲と珈琲飲料と乳飲料の違いって?」
七粒目「おいしい焼き具合(焙煎)」
八粒目「豆を挽く(グラインド)、あるいはお湯の最適温度などなど」
九粒目「ブレンドの実態」
○ホット一息 四杯目「世界三大嗜好飲料とは?」
十粒目「こんな店にだけは行きたくない!」
十一粒目「珈琲発見秘話…ホントのところどうなの?!」
十二粒目「感動秘話&甘く危険なエピソード」
○ホット一息 五杯目「カフェオレは 天使と悪魔が ドッキング」
十三粒目「日本に珈琲がやって来た!」
○ホット一息 六杯目「はかなすぎる花」
十四粒目「珈琲と相性バツグンの食べ物は?」
十五粒目「身体にいいってホント?」
十六粒目「珈琲豆の保存方法について」
十七粒目「ペーパードリップで美味しく淹れる方法(初級編)」
十八粒目「ペーパードリップで美味しく淹れる方法(中級編)」
十九粒目「ペーパードリップで美味しく淹れる方法(上級編)」
最後の一粒「地球規模でキュン!」
そして今回なんと電子書籍としても同時リリースいたしましたのでそちらもあわせてよろしくお願いします。
