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2017-05-05

文明通信2017年5月号

文明通信2017年5月号表
文明通信2017年5月号裏

「鎌倉ミルクホールさんと同じコーナーに載る日が来るなんて」

当店舗の内外装着工がちょうど10年前のこの時期でした。デザイナーさんには勿論、大工さんにも直接こちらの意思を事細かに伝えました。抽象的にではなく、実際のモチーフとなる店舗の「ここはこの部分」という箇所を写真で全て見せるようにしました。
「ガラス面が多い扉、及び大きめの取っ手部分」は吉祥寺「多奈加亭」さん、
中2階席は渋谷「ベルゴー」さん、2階及び渡り廊下端側に施す木の柵は「山手十番館」さん、置き看板は自由が丘「アンセーニュダングル」さん、等等挙げたらキリがないのですが、こうした設計ミクロ部分はそれぞれの店舗の実物写真を提示しましたが、マクロの部分についてはズバリ、鎌倉の「ミルクホール」さんの雑誌切り抜き写真を例に出し「全体的な雰囲気、風合いとしてはこういうニュアンスにしてほしいんです」と伝えました。
そんな「ミルクホール」さんとこの度、雑誌「横浜ウォーカー」の中で「しあわせカフェ×レトロ」という同じコーナーに当店が載ったことは個人的にとても感慨深いものとなりました。「数十年にわたり愛され続ける昔ながらのカフェを紹介」「クラシカルな風景が古き良き時代を伝えるハマの【宝】」など、畏れ多過ぎなコーナーに神奈川全域の9つのお店が取り上げられており、珈琲文明以外の8つはそれこそ40年選手の「ミルクホール」さんをはじめそうそうたる老舗名店が揃い、今世紀に入ってからの創業の店は珈琲文明だけという立ち位置に恐縮しきりの中、あと二ヶ月でようやく十年、まだほんの十年です。

ところで、この「神奈川ウォーカー」には今年の2月にも当店は掲載されましたが、その時は「ジモト愛~白楽編~」というコーナーの中のひとつでした。今回の「しあわせカフェ」のコーナーではその時の縁で編集長自らが当店を「決め打ち指名」してくださったことをライターさんから聞きました。こういうのはとても光栄なことでして、似たパターンでは以前、東急沿線のフリーペーパーの中でコラムニストの泉麻人さんが「六角橋商店街の魅力」のような記事を書く際に、珈琲文明にもいらして(おそらくスタッフさんの口添えにより)当店の記事も書いてくださったのち、時が流れ、今度はご自身が雑誌「読売ウィークリー」で連載中の「喫茶店ブルース」というコラムで改めて取材したいという嬉しいオファーを泉さんご本人から頂き、掲載され、さらにその後それが「東京ふつうの喫茶店」(うちは東京ではないですが・笑)という書籍にもなったという流れがあります。
今回のこの「しあわせカフェ」というシリーズも後日書籍化されるそうなので家宝にしたいと思います。

珈琲文明 店主 赤澤 智

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