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2014-11-05

文明通信2014年11月号

文明通信2014年11月号表
文明通信2014年11月号裏

「また噛みました。今度はしっかり噛みました」

今から8年ちょっと前、ここの物件もまだ見つかっていない状況で前職の学習塾を辞め、横浜に引っ越して来た私は、カフェの学校に通ったり、軽井沢まで修行に出たりする中で、着実に開業資金が食いつぶされていったため、並行して肉体労働系の単発アルバイトを半年間しました。日雇いでスポットとしてなので毎回様々な現場を体験しました。その中の一つに高級低層マンション「プラウド」がありました。「へぇ、今は高層じゃなく、むしろ低層がセレブなのか」と思ったことを覚えています。ほどなくしてテレビで「世界一の時間へ」というキャッチコピーで超セレブなCMが流れ、妻に「実はこのマンションに一枚噛んでるんだよ」と言うと、妻は「それは妄想?」と言ってきたことがあります(笑)。どういう部分に「噛んだ」のかと言いますと、「マンションをこれから作るにあたって作業員、現場スタッフの詰所を作るためにまずそこにあった住居を解体する」という作業でした。「世界一の時間」からはあまりにも遠過ぎでした(笑)。時は流れ、この度その「プラウドシリーズ」が白楽に出来るらしく、その販促パンフレットに珈琲文明がロケーション協力という形で「一枚噛み」ました。作家でタレントのロバート・ハリス氏が「白楽はいかに素晴らしいところか」を当店でコーヒーを飲みながら語り、白楽界隈を散策する構成。このパンフレットの中身は他に「キッチン友さん」「ビストロ・ラ・グルヌイユさん」「サリサリカレーさん」「BR coffeeさん」「eimekuさん」が載っておりもはや不動産屋さんのパンフレットの域を完全に超えた「グルメ&雑貨マップ」と言ってよい出来栄えです。これまでも当店は「三菱地所さん」や「ピタットハウスさん」などのパンフレットに「白楽という街の紹介」ということで載ったことがありますが、このように不動産屋さんに「街の魅力的なスポットを紹介し、その街の付加価値を上げる」という趣旨の中で当店が選ばれていることはこちらとしても誇らしく、まさにI’m proudです。願わくば8年前の今頃の、まだ日の出前の始発電車に乗って現場に向かっていた自分にこの「珈琲文明が表紙を飾っているパンフレット」を見せてやりたいです。

赤澤珈琲研究所 代表 赤澤 智

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